C-550 　ナラ材で作った幅150cmの大きなチェスト

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愛知県のYさんからご注文いただいた大きなチェストです。

お住まいをリフォームし、チェストを置くためのスペースは確保してあるものの、なかなか理想に合致するチェストを見つけることができずにいたところ、たまたまインターネットでクラポのことを知り、話しだけでも聞いてみようかと、わざわざ愛知県から訪ねて来てくださいました。

その時はあいにくチェストの展示が無かったのですが、他の家具で質感や作りの様子などを見ていただき、気に入って頂くことができたので、その後の細かな打ち合わせを経て、上図のようなチェストをお作りすることになりました。

こちらが完成したチェストです。とにかく大きなチェストでした。そして重量もかなりなものでした。「100kgくらいなら二人で運べます！」と豪語していた運送業者のスタッフさんも、このチェストを持ち上げようとして「これは無理っす・・・」と断念。結局、全ての引き出しを抜いて、本体と引き出しを別梱包にして運んで頂きました。

デザインのベースになっているのはC-443やC-267。こうしたカチッと四角いフォルムのチェストは、探しても意外と見つからないのだそうです。

C-443のように、一番下の引き出しの下と床との間は空間を設けたいというご希望だったのですが、設計の段階で、これはかなりの自重になるだろうと予測ができたので、上からの荷重を支えるための部材を目立たないように追加しました。（一番下の引き出しの下の奥の方に見える板がそれです）

このチェストはダイニングルームに置かれ、主にはお気に入りの食器を収納する目的で使用されるとのこと。食器は重たいので、全ての引き出しに耐荷重40kgのスライドレールを装着しました。

これは引き出しの「手掛け」です。引き出しの正面にはハンドルやツマミを取り付けずにスッキリとさせ、この溝に指を掛けて引き出します。

これは製作過程のひとコマ。大きな家具は組み立てるのもたいへんです。順番を間違うと、固定のためのクランプが掛けられなくなってしまうので、計画を練って慎重に作業を進めました。

最後に、Yさんが送ってくださったメールと写真をご紹介します。

チェスト無事到着しました。
全てがピタッと収まり、前からそこにあったかの様な存在感があります。
素敵です。
ありがとうございました。
今はどこにどのお皿を入れようかと、楽しく悩んでいます。

ほんとうにお願いしてよかったと思っています。
改めてお礼申し上げます。

Yさん、ありがとうございました。